【コラム】震災の現実を知り思うこと
集中セミナー終了翌日から3日間の留守をスタッフにお願いし、新人スタッフの秋葉先生と2人で茨城県、福島県、宮城県…と車で廻らせて頂き、今しがた自宅に到着いたしました。
お伺いさせて頂いた方には突然の訪問となり、ご無礼もあったかと存じますが何卒ご容赦ください。
また、被災地域にお住まいの全ての先生のお顔を拝見したかったのですが、時間の制限も有り、全ての方にはお伺いできなかったこと心より残念に思うと共に、重ねてご容赦願えればと存じます。
震災から約3週間、いまだ続く余震、うねる道路、シートに覆われた家屋、人がいない街、目張りを張ったコンビニ、GSに並ぶ長蛇の車列、ひび割れたビル……
道端に転がる数々の車、飛散したガラス、積み上げられた瓦礫、ボウリング場に集められた御遺体、途方にくれる人たち……
テレビでは伝わりきれない現実が、鼻を刺す独特な臭いと共にいま存在しています。
住まわれる方々の声は、あまりにも生々しく胸に突き刺さります。
がんばろう、復興しよう……のスローガンがいたるところに掲げられた街。
家族も家も仕事も一瞬にして失った人たちが居ます。
一方、100メートル離れているだけで普通の生活を取り戻した人たちも居ます。
絶望を嘆く人と、不便に不満を漏らす人が混在する街が時間と共に現れてくるでしょう。
感情があるからこその人間。
いま、悲しみを誰もが感じています。
被災した方々の心が一日も早くその呪縛から解放されるように…もう私は被災者ではない、と誰もが感じられるようになるまで…街が、そして日本中がいま抱いている優しい気持ちを、どうかいつまでも抱き続けて欲しいと切に願います。
誰もが心からの笑顔を取り戻せるように…
彼の地でお会いできた先生方の頼もしさに敬意を表しつつ……私たちが、そして気導術が担えることを今一度深く考えます。
鈴木貴樹